リタイア生活を始めるに当たって、分譲マンションを購入するといった人は少ないという印象だ。
自分もスタート時点で所有していなかったら、あるいはローンが残っていたら、リタイア生活の住居形態は違っていたのかもしれない。
それはともかくとして、分譲マンションを選択しない理由として、毎月の修繕積立金・管理費が割高! という考え方がある。
この点に限っていえば、経験上、必ずしもそうではないと思う。
集合住宅においてはこれらの費用は、定義は違うかもしれないが、ある種のシェアリングエコノミー、Economy of Scale 効果が働いて、逆に割安なのではと自分では感じている。
考え方次第のところもあるが、例えば、一軒家を購入してもメンテナンスは必要になってくる。集合住宅では、構造や外装部分、水道管清掃などの共用部分については定期的(予防的)修繕、あるいは随時修繕と対応してくれる。それらを修繕積立金という形で、シェアするので、費用対効果は悪くない。 災害などでかなりな修繕が必要な場合は追加費用は掛かる(という事になっている)だろうが、それは一軒家でも同じこと。
管理費についても同様、例えばインターネット環境は、管理費の一部となっている。LANとなるので、費用はシェアされているはずだ。独自ドメインや固定IPアドレスが欲しいのであれば追加費用が掛かるが、自分同様、大部分の人は必要ないだろう。スピードは、アップグレードなどもあって、全く問題ない。 その他、セキュリティもそうだし、宅配ロッカーやごみの集積、共用施設などなど、多くの有益な設備あるいはサービスの費用負担がシェアされている。
もちろん、Economy 0f Scaleと言っている以上、ある程度の規模は必要、また、入居者が少なくなると費用負担が大きくなることはリスク要因の1つにはなる。
どういう住居形態にするか?
地方でのんびり暮らしたいのか? 都市でいろいろ楽しみたいのか? いろいろ移住してみたいか?(自分も昔あったな)
また、例えば、高い家を購入できる金融資産があったとしても、賃貸あるいは手ごろな家を購入する事により、資産運用に回したいと思う方もいるだろう。
結局、 住居形態は、ライフスタイルや、資産の使い方などの考え方によって、個々に決める事。
その中で費用対効果(先の、規模によるコストの削減、地方移住なら費用対行政サービスなど)などを考え、個々の最適解を得られればいいのではないだろうかとは思う。
*蛇足かもしれませんが、マンションの資産価値を、費用を抑えながらも維持するためには、立地もそうですが、ある程度の規模があり、管理サービス会社がしっかりしているとよいかと思われます。
